美容鍼でターンオーバーを促進できる?

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この記事を読むとわかること

  • 血流は、肌にどう関わっているのか
  • ターンオーバーとは何か(よくある誤解)
  • 血流とターンオーバーは「どこまで言える」のか
  • 美容鍼で期待できること/期待しすぎないほうがいいこと

ターンオーバーって何?

ターンオーバーとは、
表皮が少しずつ入れ替わる仕組みのことです。

  • いちばん深い層で新しい細胞が生まれる
  • 少しずつ表面へ上がる
  • 最後は角質になって自然にはがれる

よく「28日」と言われますが、目安です。
40〜56日と推定される記述もあります。

原文

“In humans, it is estimated that the epidermis turns over every 40–56 days.”

著者訳

ヒトでは、表皮の入れ替わり(ターンオーバー)は約40〜56日 と推定されている。

知っておきたいポイント

ターンオーバーは

・年齢、部位、体調で周期は変わる
・速すぎても、遅すぎても肌状態は乱れる
・「早ければいい」というものではない

血流と皮膚のターンオーバーの関連

ここが一番誤解されやすいポイントです。

血流とターンオーバーが強く相関すると結論づけた研究は多くありません

原文
“Ki67 indicated cellular proliferation was decreased after 48 hours of hypoxia.”

著者訳
Ki67(細胞が増える目印)の所見から、低酸素48時間後に細胞増殖が低下していることが示された。

まとめると血流は、

血流は、ターンオーバーに「関与する可能性がある要因の一つ」

という整理が、現時点では最も安全です。

美容鍼で顔の血流は変わる?


鍼刺激で、局所の血流(微小循環)が変化した、という研究をまとめた系統的レビューがあります。

ただしこのレビューは、顔に限定した話ではなく、研究数や質の点からも
「確実な結論はまだ難しい」という立場です。

原文
“Eight RCTs met the inclusion criteria; there was at least one acupuncture-induced change in a microcirculatory parameter.”

著者訳
条件を満たした8件の試験があり、鍼刺激によって微小循環(細い血流)の指標に少なくとも1つの変化がみられた。

結論

美容鍼でターンオーバーが“直接”促進されると断定できるほどの根拠は、現時点では十分ではありません。

・一方で、鍼刺激で局所の血流が一時的に変化する可能性は示唆されています。

・「ターンオーバーを確実に上げる」ではなく、
肌環境に関わる要素(血流など)に影響する可能性、という位置づけが現実的です。

まとめ

  • 血流は、肌にどう関わっているのか
  • ターンオーバーとは何か(よくある誤解)
  • 血流とターンオーバーは「どこまで言える」のか
  • 美容鍼で期待できること/期待しすぎないほうがいいこと

参考文献

1,Koster MI. Making an epidermis. Ann N Y Acad Sci. 2009;1170:7–10. doi:10.1111/j.1749-6632.2009.04363.x. PMID:19686098.
URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2861991/

2,Smith R, Russo J, Fiegel J, Brogden N. Antibiotic Delivery Strategies to Treat Skin Infections When Innate Antimicrobial Defense Fails. Antibiotics (Basel). 2020;9(2):56. doi:10.3390/antibiotics9020056. PMID:32024064.
URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7168299/

3,Straseski JA, Gibson AL, Thomas-Virnig CL, Allen-Hoffmann BL. Oxygen deprivation inhibits basal keratinocyte proliferation in a model of human skin and induces regio-specific changes in the distribution of epidermal adherens junction proteins, aquaporin-3, and glycogen. Wound Repair Regen. 2009;17(4):606–616. doi:10.1111/j.1524-475X.2009.00515.x.
URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2743024/

4,Kim SY, Min S, Lee H, Cheon S, Zhang X, Park JY, Song TJ, Park HJ. Changes of Local Blood Flow in Response to Acupuncture Stimulation: A Systematic Review. Evid Based Complement Alternat Med. 2016;2016:9874207. doi:10.1155/2016/9874207. PMID:27403201.
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27403201/

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